1on1とコーチング #01_企業における現状

 

ここ数年、「1 on 1(ワン・オン・ワン)というものが

企業におけるマストのようになっているのを感じます。

 

ハラスメント防止という意味もあるでしょうし、

近年、仕事の仕方が「ジョブ型」と言われるものに

どんどん移行していることも関係しているでしょう。

VUCAの時代と言われる今にあって、

企業自体も、そこで働く社員も、

本当に色々な意味での多様性への対応が求められているのだと思います。

 

そんな中で、

たとえば2週に1度やることを義務化して、

マニュアルなどを作ったり、研修をしたりして

1 on 1」の体制を整えつつある企業も多いかと思います。

 

私も、一部上場の老舗大企業様のそうした1 on 1を行うための研修に

入らせていただくことが増えています。

 

そんな中で感じること、思うことはいろいろあるので、

これから時々、書いてみたいと思います。

 

 

今回は、その前提として、

これまで私が体験した、企業様での1 on 1の現状について、

ちょっと触れてみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

1 on 1 が活用されていない!?

 

 

1 on 1」をどう位置づけるか、どう活用するかは、

企業ごとに違うのかもしれません。

でも、少なくとも私が体験させていただいた日系企業様の場合、

“今のところ”は、

企業自体がそれをどう位置付けたらいいものか分かりかねていて、

1 on 1の時間の設定や使い方は、個々のマネージャーに委ねられている、

というのが現状のように思います。

 

そういう場合、

多くのマネージャーが、1 on 1の時間を業務の進捗確認に充てたり、

評価面談になってみたり、あるいは雑談になったりするようです。

キャリアプランや、業務上で相談したいこと、などのテーマで水を向けてみても、

「特にありません」と言われて、暖簾に腕押し、という話もよく聞き、

聞き手側の上司も、話し手側の部下も、

共に気まずい時間を過ごす、なんていうお悩みというか、嘆きをよく聞きます。

 

うまく活用すれば、110にも100にもできるこの1on1なのに、

それは本当にもったいないことだな、と思います。

 

 

もちろん、全ての人が活用できていないわけではなく、

とても上手に活用されていると思う方もいらっしゃいます。

そんな時、その方は、ナチュラル・コーチだな、と思います。

 

ナチュラル・コーチというのは、

特にコーチングの勉強などをしていなくても、元々コーチングができている人、

という意味です。

そもそも、「コーチング」自体、

そうしたナチュラル・コーチのやっていることを集めて体系化したもの、

とも言われています。

 

 

 

なぜ、活用できないのか

 

 

一方で、「1 on 1」をどうしていいのかわからず、

おまけになんて言っても忙しい毎日ですから、困って、

上司・部下双方で、1 on 1を「やったことにしておく」なんていうことも、

実は多いのかな、と思っています。

 

その場合、なぜ「どうしていいのかわからない」のかといえば、

 

やり方がわからないから、

 

そして、

やってもらったことがないから

 

というのが最も大きな原因なんだろうと感じます。

 

 

 

山本五十六の有名な言葉に

 

「やってみせ 言ってきかせて させてみて

 誉めてやらねば 人は動かじ

 

 話し合い 耳を傾け 承認し

 任せてやらねば 人は育たず

 

 やっている 姿を 感謝で見守って

 信頼せねば 人は実らず」

 

 

というのがあります。

 

教育における真髄だと思うのですが、

1 on 1 導入にあたっても、全くその通りだと思います。

 

言うだけではダメだし、させてみるだけでもダメ。

その前にやってみせること、本人が見本を見ること、体験することが

とても大切だと思います。

 

特にコーチングの場合、自分がクライアントとして、

コーチングを受ける体験は、本当に重要です。

 

 

 

コーチングは自分がクライアント体験をすることが一番

 

 

もちろん、1 on 1」=「コーチング」ではないと思っていますが、

(これについては、これから書いていきたいと思います)

やったことのないものをやれと言われるのは、

食べて味わったこともない料理を作れ、と言われているようなもの、

ではないでしょうか・・・

 

 

先日の研修では、コーチングの実践をその場で行い、

互いにフィードバックをする、ということがありました。

 

私はそのグループのコーチとしてその場にいて、

コーチ役の人にフィードバックをする役目でしたが、

人数の関係で時間の枠があまり、

ご希望により、グループのお二人それぞれに私がコーチをさせていただく、

ということになりました。

 

一人わずか15分のコーチングでしたが、

お二人とも、一瞬言葉を失って、

「これが1 on 1なのだったら、本当に受ける価値があると思う」

といったことをおっしゃいました。

 

お一人の方は、
「面倒な抽象的なテーマを選んでしまったから、
難しいだろうと思っていたのだけれど、
how までが具体的に出てきて驚いた」
とおっしゃいました。

 

その研修は、強制ではなく手上げでの参加でしたから

それなりにやる気のある方たちが集まっていました。

それでも、それまでは、部下も自分も

1 on 1」をやることに効果を感じられず、価値も感じていない

というのが本当のところだったというのです。

 

でも、ちゃんとコーチングが機能すれば、

1 on 1 のわずかな時間でも、ものすごい力を持つ、

ということを、体感されたとのことでした。

 

これは、別に、私のコーチングが特別だったと言いたいわけではなく、

コーチングが機能する、というのはそういうことだ、

ということなのです。

 

 

 

つぶやき

 

 

だから、私や、仲間のコーチは思っています。

(ここからは、私のひとり言になりますが・・・)

 

企業の研修担当の方は、1 on1の研修にどうせお金をかけるんだったら、

一人15分でもいいから、

ちゃんとしたコーチングを受けさせてあげてほしい、と。

 

百聞は一見にしかず、と言いますが、

この1回のクライアント体験は、何十回の座学の研修にも勝る、

と思うのです。

 

私たちが提供する研修は、

オンラインの小部屋一つずつに一人ずつ、経験豊かなコーチがついて、

いわばグループコーチングを行っていますので、

一般的な研修に比べたら、本当に手厚いし、かなり効果的だとは思います。

 

それでも、一人ひとりにコーチングをじっくり体験してもらう

ということは、なかなかできません。

企業のみなさん、お忙しくて、

業務の時間を使って、コストも使って研修をするだけでも大変なわけですから。

 

上述の、コーチングも、たまたま当日の欠席の方がいらして、

時間ができたために、可能となったことでした。

 

 

それでも、それこそ1:1のコーチングはできなくても
その研修に参加してくださった方は、口を揃えておっしゃいます。

「こんな長時間、本当に面倒だと思っていたのに、あっという間だった」

「こんなに疲れた研修はなかったけれど、これほど、効果を感じた研修もなかった」

と。

 

だから、体験された企業では、次々と他の部署の方が受けてくださったり

リピートくださったりはしています。

 

でも、まだまだ、世の中的には、

1 on 1導入は形の上だけになっているなあ、と思うのです。

 

 

研修のその時は、時間を使って、他のことが前に進まず、
一見、ムダをしているかのように思うかもしれません。
まして、参加者にコーチングを受けてもらう時間もお金もない、と。

でも、長い目で見たら、かえって短い時間で目標地点に到達するか、
あるいは同じ時間でも遠くまで到達することができるのです。

 

これは、1 on 1でも同じことで、
とにかく形だけは導入して、やれやれと言ったところで、
それに比例して成果が上がるわけではありません。

であるなら、ちょっと我慢しても、
本当に効果の上がることをした方が、
結果、時間もお金も節約できて、成果も上がるのではないでしょうか?

 

どうしても、皆、目先の数字だけに意識がいき、
大局的に見た時に、何が大事か考えることができないように思います。

企業も、国も・・・・

 

1 on 1 が本当の意味でもっと効果的に活用されれば、
部下も上司も、もっと楽になるはずだと思います。
業務も、職場の人間関係も。

 

そうやって、みんなの心の中にある、いろんな垣根ががもっと下がって、
今いる場が、もっと楽で安心で、楽しくなることを願っています。

 

 

 

ちなみに、職場の生産性を上げることに一番重要なものは何か、
これについては、すでに、実証されています。

 

「心理的安全性」です。

 

これについては、こちらを参照ください。

https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/identify-dynamics-of-effective-teams/
(Google re:Work  「効果的なチームを知る」
効果的なチームに固有の力学を突き止める)

 

 

 

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